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とある二次創作サイトの、日記・SSS呟き・忘備録です。
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最近ご無沙汰な、鋼の兄弟ですだよ!
ろくに校正もせず前編。

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 一枚の絵画の前で、アルの足が止まった。
薄ピンクの小さな花びらの木が描かれている画で、背景は黒。
こーゆーのって、風景かくもんじゃねーのか。真っ黒で変な絵だな。と言うと変な顔をしたアルが応えてくるには、それが綺麗だと感じるものなのだそうだ。
「ゲージュツはわからんな」
しみじみ言えば、
「ほんっと、兄さんそのものの造形は良い線いってるのにねぇ、本人が残念だよねぇ」
「エドのセンスはちょっとね……。あたしの天才的な造形の機械鎧もめちゃくちゃにしてくれるし。」
なんて、アルだけでなくウィンリィまで加勢して揶揄られる始末。
そのままオレがどうのこうの、あーだこーだ好き勝手言い始めるから鼻白んで、必要なものは買ったしとっとと帰る事にする。
逃げたって言うなよ、戦略的撤退だっつーの。
 
さて。家の前までかしましい二人のおしゃべりは続いて、アルフォンスはなんでこんなに女みたいにべらべらしゃべれるんだと改めて問いただしてみれば、当然の処世術だよ兄さん、とくる。それを処世術だと言い切る、歯に衣着せぬ物言いは、そこに居るのがウィンリィだからなのだろう。女性の前では、アルフォンスは大概ええかっこしいだ。
更にウィンリィ曰く、「感受性の違いよね…、アルはあんたと違って女の子ってモノをわかってるし」。
アルはアルで、「コツは、対等な立ち位置よりも少し、相手を尊重することだよ、兄さん」
なんぞとのたまう。なんでオレが一方的に責められているような気分にならなきゃいけないんだ。
和気あいあいとオレをなじる二人にじりじり追い詰められて、むず痒くなってきたオレは、知るかと叫んで玄関へ逃げこみ、カギを閉めて二人をしめ出した。
ワーワーキャーキャーと騒ぐ二人は完全に無視。しばらくドアを押さえていたが、カギが開かない所をみるに、そのまま玄関前で話しだしたらしい。カギはアルフォンスがスペアを持っている。どうせそのうち入ってくるだろうと高を括って、台所で湯を沸かすことにする。
買物にくっついてきたウィンリィに、茶くらいはふるまってやってもいい。
 
だが、お茶を3組用意し、しびれを切らして口をつけても二人の姿は見えない。
冷めていくお茶をちびちび飲み終わった頃にやっとドアの音がして、アルが自室に向かっていった気配がした。
オレ様に気が付かないとはどういうことだ。
幾度かドアの開閉音がして、あれ、兄さんどこ?、と呼ばわったので仕方ないから返事をしてやる。
「兄さん、台所にいたの。お茶、ボクのもある?」
「もう冷めてるぞ。ウィンリィは?」
「帰ったよ。機械鎧、大事にしろって。」
帰ったとは、なんとも素っ気ない。だけれど、逃げ出したままだった後ろめたさを飲み込んで、
「そうか」
と、言うにとどめた。
 
アルが、買ってきたばかりの茶菓子を出し、茶のお代わりを淹れる。オレが淹れたのよりうまいが、アル自身はオレが淹れたウィンリィの分を飲んでいる。
無言のまま菓子をぱくついていると、アルが満面の笑みを浮かべる。どうせろくでもない事でも考えているんだろう、笑みの形をした瞳が妙にギラついている。
案の定、上機嫌でこう、言い放ちやがった。
「かわいいなあ」
すげーイヤだけど、一応聞いてやろう。
「はにはばほ(なにがだよ)」
「もちろん、兄さんがだよ。大好き。」
「ほらろーも(そりゃどーも)」
でけークッキーに入ってた、サイコロチーズがうまい。
「ここのクッキーは、もう少し焼いたら焦げそう…っていう、この風味がいいよね」
「うめー」
「だよね」
「また作れよ」
「えー、でもなかなかこの味はなぁ」
「お前のの方がうまい。」
「嘘だね、ボクのはそんな風には食べなかったじゃない」
「ばっか、んな勿体ない食い方できるかバカ」
「ばか、って二回言われた」
「ニヤニヤすんな」
「顔、赤いよ兄さん。」
腹立ち紛れに詰め込んだ、口の中いっぱいのクッキーが水分を吸う。モゴモゴとなかなか飲み込めない。
紅茶を流し込むのは苦味でもっと口の中が乾きそうで嫌なのだ。飲み込むのに苦心していると、アルがため息をついた。
「かわいいなあ」
 
それ以上言ったらヤんぞコラ。
眉間に力を入れながら、一度外した視線を戻せば、この野郎オレのカップに牛乳入れてやがる。
「はい、」
なんて、差し出されるそれを唇と眉間を最大限歪めながら口に入れると、とんでもないことになった。
苦味の弱くなった紅茶と、なんだかわかんねぇ仄かな甘さと、クッキー。
ウマイっていうかなんていうか、脳天が痺れた。牛の乳のくせに。
やっとのことで嚥下して、衝動のまま次のクッキーに手を伸ばしたら、皿が取り上げられる。
「あとはご飯食べてからにしなよ」
 
弟に、諭されました。
 

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